言語聴覚士は、コミュニケーションと飲み込みの専門家です。
主に以下の障害のリハビリを行います。
■失語症:言葉を聞いて理解する、話す、読んで理解する、書くことの問題
■音声障害・構音障害:声がかすれる、呂律がまわらないといった発声や発音の問題
■高次脳機能障害:記憶障害や注意障害など日常生活を送るうえで生じる問題
■摂食嚥下障害:食べる時間が長い、食事の時にムセる、食べ物が喉に残るといった飲み込みの問題
言語訓練風景
言語聴覚療法ではコミュニケーションにおける問題に対して、評価を元に訓練や指導を行います。家庭復帰や社会参加に向けて、他者とのコミュニケーションが円滑となるように支援を行います。
食べたり、飲んだりすることの障害である「摂食嚥下障害」に対して専門医と共に嚥下内視鏡/嚥下造影検査(VE/VF)を実施します。嚥下内視鏡検査(VE)では鼻から非常に細い内視鏡カメラを挿入し、のどの様子を直接確認します。嚥下造影検査(VF)では造影剤を混ぜた模擬食品を使用して、口やのどの動き、食物の流れを確認します。検査結果から、食べられる安全な姿勢や食形態を決定します。
当院では、摂食嚥下障害のリハビリで以下の治療機器を導入しています。適応については、患者さんの症状に合わせて行います。
バイタルスティム:電気(低周波刺激)で飲み込みの力を鍛える。
ジェントルスティム:電気(干渉波刺激)でのどの感覚を良くする。
t-DCS:脳の飲み込みに関わる部位を刺激する。
飲み込み(嚥下)の障害がある患者さんに対し、評価に基づいて「食べる練習」と「飲み込みの力を鍛える練習」を行います。